1月 10 2012
∞
“ この本の著者は、大量の日本国債を売買している日本の銀行や保険会社のファンドマネジャーにもサービスしているのだが、僕は日本の銀行の国債トレーダーはもっといろいろ考えているのかと思っていたが、実は何にも考えていないことが判明した。そもそも国債とは、ファイナンスの教科書ではリスクフリーなもので、多くの金融商品はその前提で取り引きされている。言ってみれば、飛んでいる飛行機の中でいろいろな業務をしているのが、金融業界の人たちで、飛行機そのものが落ちたらどうするのか、などということは考えてもしょうがないのである。日本の金融機関にしてみれば、日本が財政破綻したら、サラリーマンとしての地位も出世もヘッタクレもないので、日本国債がデフォルトするなどということは考慮する必要がないのだ。
—
金融日記:日本のソブリンリスク―国債デフォルトリスクと投資戦略、土屋剛俊、森田長太郎
全ての仕事は某かの状況を「所与の前提」と捉えることから始まるし、その前提は個人にとっては一生のうちに2回と変わらないことが殆ど。ただし「ヘッタクレもない状況」が実際に起こってしまうことも事実で、そんな状況に置かれた人間の描写としてはMichael Lewisの本がいつも参考になります。